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大塚正俊ブログ

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行政視察報告(小松市「自主防災ランクアップ制度」 「民間と連携した健康寿命延伸の取り組み」)

おはようございます。中津市議会議員の大塚正俊です。

8月5日から7日の3日間、会派「市民の会」で行政視察に行ってきました。

今日は、石川県小松市の(8月6日午後2時から4時)「自主防災ランクアップ制度、能登半島地震への対応」、「民間と連携した健康寿命延伸(フレイル予防)の取り組み」
について報告します。

小松市は、石川県南部にあり、日本海に面する人口371.05㎢、人口103,372人の市です。人口では金沢市に次ぐ石川県第三の都市です。

1.テーマ「自主防災ランクアップ制度、能登半島地震への対応」
『調査の概要」
小松市では、地域防災力向上の動機付けのため、毎年各自主防災組織の活動を基礎評価と訓練評価に分けて評価し、自主防災組織のランクを決定するランクアップ制度を導入し、地域防災力の向上に努めています。
自主防災の訓練について、組織によってバラツキが生じていたことから、ランクアップをできるように、毎年、取組項目でチェック。S、A、B、とランク付けして効果をあげています。また、防災士の活用にも力を入れ、防災リーダーの育成に繋げています。
また、小松市でも能登半島地震で震度5強の揺れを記録し、1,600軒超の建物に損壊が生じるなど、大きな被害がありました。
自主防災組織率は100%となっていますが、課題として、
・山間部での高齢化による担い手不足
・単年での組織の役員交代のために継続的な防災活動が困難に、
・組織のリーダーがいないとのことです。

『考 察』
防災士取得者は1,110人(R7.3.31)と中津市の人口比では2倍もの取得数となっています。しかし、中津市と同様に地域における認知度は低く、うまく活用されていないのが現状です。防災訓練等を通した認知度の向上と専門知識を活かす取り組みが必要と考えます。
自主防災組織ランクアップ制度で評価制度を取り入れることにより、ランクアップしようと積極的に訓練を実施する組織が徐々に増えてきています。しかし、コロナ禍により、活動する組織が減少し、上位ランク(S~B)の組織が増えていない状況にあるとのことです。評価制度を公表するのではなく、頑張っている自主防災会を表彰する制度の導入を検討すべきと考えます。評価制度は、その判断材料として活用すべきと考えます。

2.テーマは「民間と連携した健康寿命延伸(フレイル予防)の取り組み」
『調査の概要」
小松市は市民の健康寿命延命に向け、様々な民間企業と連携した取り組みを進めています。フィットネスクラブを全国展開する企業と連携した、健康づくり事業の実施や、eスポーツによる社会参加・健康増進事業の取り組みを展開するとともに、企業とフレイル予防の共同研究に取り組むなど、実証によって得られるデータや知見を基にした健康増進施策のアップデートにも余念がありません。

『考 察』
要支援1・2の方への改善・重度化防止のためには、自立支援型ケアマネジメントが重要として、オムロン㈱の「ハレクルWith 介護予防ケアマネジメント支援システム」を導入しています。
フレイル予防対策に向けて、従来の「支援による自立(デイサービスで入浴、ヘルパーが、食事の用意)」から「自立を支援(入浴できるように支援、食事の用意ができるよう支援)」するケアマネジメントへの転換が必要であり、早期にこのシステムの導入を検討すべきと考えます。
また、高齢者相談支援センターでは、基本的事業(総合相談、権利擁護、包括的継続的ケアマネジメント)以外に、充実分の事業(地域ケア会議、生活支援体制整備事業、在宅医療・介護連携推進事業、認知症総合支援事業)と第一号介護予防ケアマネジメント事業を委託しています。また、リハビリ専門職や精神保健福祉士、保健師を追加配置するなど、充実した取り組みが進められています。基本的事業が中心の中津市の地域包括支援センター(高齢者相談支援センター)にフレイル予防対策事業や各種の事業ができる機能向上が必要と考えます。

石川県小松市行政視察報告書のサムネイル詳しくは、左の画像をクリックしてください。報告書の全文がPDFでご覧いただけます。

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